

2025年5月28日、埼玉県経済同友会様主催の第1回企業経営セミナーにて、
「ワークエンゲージメント向上による従業員の離職防止と企業の生産性向上」というテーマで
講演をさせていただきました。
私は2002年から2007年まで埼玉県庁に出向し、
2003年からは産業労働部長を務めておりました。
その際は多くの皆様に大変お世話になり、
今回の講演も当時のご縁からお声がけいただいたものです。
アップクロースは、主として行政・自治体のDXを支援する事業を推進しております。
DXはIT技術を用いた業務改革といえますので、
組織全体としてどうやって業務改革を進めていくかという視点と、
どのように体制を構築していくかという視点が重要です。
つまり、組織としてのマネジメントを強化することがDXの根幹であり、前提となります。
そうなると、まずは「人」という側面に目を向け、
組織にどのような本質的な課題があるのかを探る必要があります。
現在、多数の都道府県、政令市、中核市、一般市町村の人事担当の方々と
意見交換をしていますが最も多く聞かれる課題は、人材確保が困難になっていることです。
応募倍率の減少による採用難、技術系職員の人材不足、若手職員の離職増加などを背景に、
採用活動や試験の多様化、働き方改革、離職防止策の強化に各自治体が苦心されています。
これは自治体に限らず、民間企業にも共通する問題です。
人材の確保・育成・活躍は、企業の存続・成長に欠かせないものであり、
採用、離職防止、育成、活躍、評価といった取り組みに力を入れている企業が増えています。
給与等の金銭的処遇、福利厚生の充実、休暇取得の促進といった「働きやすさ」に加えて、
「働きがい」の向上が重要な要素とされており、
中でも積極的に取り組まれているのが、講演のテーマである「エンゲージメントの向上」です
弊社では、人事系(HR系)のサービスを展開する多くの民間企業とも情報交換を重ねており、
そうした知見や、樽谷の民間企業での経験も踏まえて、講演内容を構成いたしました。
当日は多くのご質問・ご意見をいただき、
活発な意見交換の場となりましたことを、心より感謝申し上げます。
講演内容に関するご質問やご関心がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
代表取締役社長 馬場竹次郎
事業開発部長:樽谷より

この度は講演の機会を設けてくださりありがとうございました。
大企業から中小企業、スタートアップまで様々な企業でのビジネス経験、
ヒューマンリソースに関する業務を通じて得た知見をもとに講演内容を組み立てました。
人事施策は運用が9割、といえるほど事前設計と継続できる運用プログラムが重要です。
そのためには理論や人の感情の理解だけでなく、
適したツールを活用することが肝となります。
弊社では最新のHRテクノロジーに関しても情報があり、
こうした企業様と連携していますので、
ご関心のある事項がありましたらぜひお問い合わせください。
講演サマリー
本講演では、中小企業を中心とした人材確保や定着、組織の生産性向上について、
「ワークエンゲージメント(仕事への前向きな関わり)」の重要性を取り上げました。
- 人的問題の現状
新卒・中途ともに人材確保競争は激化し、採用コストも高騰。
特に中小企業では人手不足が顕著となっており、せっかく採用しても離職率が高い状況。
離職の要因として最も多い理由は「人間関係」。
- エンゲージメント向上の効果
エンゲージメントが高まると、離職率の低下・定着率向上だけでなく、
個人と企業の生産性向上や顧客満足度向上にもつながる。
一方「やらされ感」のある面談や形骸化したアンケートだけでは効果が出にくい。
- 離職防止・定着のポイント
最大の離職要因である「人間関係の悪化」=価値観の不一致を減らす。
組織の価値観や行動指針を「カルチャーガイド」などで明文化し共有することで、
不信やストレスの発生を防ぐ。
- エンゲージメントを高める組織づくり
カルチャーガイドなどによる価値観の統一に加え
「賞賛の文化」(感謝や成果を認め合う制度)を取り入れる。
地道な努力や協働、ベテランの知恵も評価・承認し、
心理的安全性・自発性の高い職場とする。
- 実践的な取り組み例
1on1ミーティングや定期アンケートだけでなく、
四半期ごとの目標設定と振り返り(ビジネススクラム的手法)を用い、
全員参加型の業務改善を促進。
賞賛に関しては「ありがとうカード」や月1回の賞賛会など
日常的に感謝・賞賛を伝え合う仕組みの導入が効果的。
以上です。
※ご要望に応じて、より詳しい事例や導入支援もご案内可能です
※ご質問・ご相談は株式会社アップクロースまでお問い合わせください。